コラム

 公開日: 2017-07-28 

家族信託の契約書作成における注意点

近年、財産管理の手法のひとつとして家族信託が注目されています。

信託というと、「信託銀行にお金を託して運用してもらう」といったイメージが思い浮かぶかもしれませんが、信託契約は、家族や友人の間でも結ぶことができます。

しかし、契約内容が当事者の思い通りに実行され、継続されるためには、しっかりとした契約書を作成しておくことが必要です。

家族契約に契約書は必要か?

家族信託とは、資産の管理を家族に託す制度のことです。実は契約自体は当事者の合意のみで成立するものです。

しかし、信託契約が長期間に及んだり、その間に相続が起こって遺産分割協議をすることになったりした場合に備えて、契約書を作成し、信託契約が存在することを証明する必要があります。

公正証書を作成する必要はあるのか?

公正証書にせずとも、当事者同時の調印書面があれば契約は有効となります。

しかしながら、高額の財産管理であり、利害関係にある人の資産活用に影響を及ぼすこともありますので、より証拠能力の高い公正証書を作成しておくことをお勧めします。

また、将来的にトラブルが発生した場合、契約締結時点の、委託者の判断能力が問題にされることがあります。公正証書にしておけば、そのような事態を回避することもできます。契約の確実性を高めたい場合は、公正証書を作成しておいたほうが良いと言えるでしょう。

適切な契約書に仕上がっていますか?

最近はネット上に契約書のひな形が掲載されているのを見かけますが、家族信託の場合、その目的や委託者の希望は千差万別ですので、パターン化したひな形をなぞるだけでは不十分です。
当事者の想いや願いがそこに反映されていなければ意味がありません。

しかし、適切な契約書に仕上がっているかどうかを、当事者が判断するのは難しいかもしれません。

たとえば、信託契約がいつ終わるのかが記載されていなかったり、全体的に見て整合性が取れていなかったりというケースがあります。

また、親が亡くなった後、幼い子供のために財産管理をするような場合、生活費が年齢に応じて変化することが考慮されていなかったり、緊急時の支出に対応できなかったり、といった落とし穴があるかもしれません。

また委託者≠受益者の信託では、信託財産の贈与があったものみなされ、贈与税が課税されますが、このことに気付いていないケースも存在します。

家族信託は当事者同士で契約を交わせるものですが、上記のような事態を避けるためにも、家族信託に詳しい専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

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