コラム

 公開日: 2015-06-08  最終更新日: 2015-06-12

耕作放棄地が増えていくなかミニ分譲地が増えていく。

継続が難しくなった田畑の受け皿としての住宅分譲地。
何か寂しさを覚えます。
本当に田んぼをつなぐこと(兼業で支える農業)は難しくなりました。
子供のころを思い出すと、この時期は田植えに集まってくる大勢の人達の活気にわくわくさせられました。苗田で苗を束ねる人、その苗を運び植え手に配る人、
そこかしこで情報交換の会話が弾んでいます。自分の田んぼの田植えが終わるとそのお返し田植えということで母は遠くの田んぼまで出かけて行きました。田植えは農家にとっての一大イベントでした。人が集まってくることには楽しさがあり興奮もしました。でも子供たちも作業におもてなしに忙しかったのを覚えています。
人の数がもの言う農業が終わり、今は機械の装備で仕事をします。装備をもたない小さな農家は家族の支えを失った時、土から離れていきます。
私の家の田んぼはお隣りの装備と代々続く近所づきあいのたまもののおかげ様で今年も水田風景を維持できました。感謝の思いはつきません。


↑このように水切とり込み分けていく水田の配水ハブ、小さな分水器は先祖が残してくれたもの 

水田は水が命。今年も見事に周りの田んぼに水が引かれていく。如何に水を田んぼに導くか。これは多くの人の知恵と努力によって完成されたものです。小さな水路が複雑に田と家をつなぎ農と生活の生命線でした。
今に伝わるこの田に水を引くしくみは江戸時代に完成されていたと聞きます。数年前から私も実際に田に水を入れることで、この壮大な配水システムを実感するに至り周りの水路の見方が変わりました。水は高い方から低い方へ、そして水平になろうとします。水上の田と水下の田、水をめぐっての争いが生まれた背景も理解できます。 水を守ることは家族の命を守ることでありそれは争いというより戦いであったのかもしれません。そうして苦労して生まれた配水の仕組みも今は、排水路としての役目に変わり、汚れていきました。
宅地分譲は引水のしくみの後をあっという間に消していきます。時には暗渠(あんきょ)となり地表から水路が見えなくなります。水路についてその歴史を知ることは自然の営みの中で暮らしてきた暮らし文化に触れることになり、伝えていく意味があるように思います。
この先も身近な水田は年を追うごとに少なくなっていくことでしょう。ヒートアイランドを和らげ季節を感じ心安らぐ水田と共にある日本の原風景は、今も昔も個人が支てきたもの。絶対なくしてはいけないもの。続けていける何かいいヒントがないのかな?




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