コラム

2016-08-22

「ひと手間」かける家づくりへ

手間を惜しむ、省く。手間をかける、手間がかかる・・手間とは、ことを行うために費やされる時間や労力。





時間に追われる現代社会では『手間いらず』が重宝されます。一方、手間をかける価値や魅力が感動や感謝につながっていくことを再認識する人も増えているように思います。『手間』について家づくりの現場で考えてみました。

昨日、中古住宅を買われた方のリフォーム相談でお邪魔したときのことです。通していただいたリビングは南側シャッターを半分ほど下げやや暗め。どうしてですかとお聞きすると、暑い日差しがダイレクトに入ってしまうからとの事でした。外を見ると日差しを遮るものがありません。「庇なんかがあるといいですよね」言うと「なぜ庇がないのですかねえ?」と の質問が返ってきました。

「建てられた時の事情は解りませんがコスト面やデザイン上のことか、それに日射や雨に対して(パッシブデザイン要素に)関心がなかったのかもしれませんね。それとも坪単価に固執するあまり、庇や軒など平面上では影響が出ない部分で金額調整されたかもしれません。」「庇は今からでも付けられますか」「いろいろ工夫出来ると思います」本題のリフォーム相談の前にこんな会話がありました。

家づくりの現場ではよく『手間』についての会話がかわされます。「これは手間がかかる仕事だなー」「すごいね、手間がかかっているよな」「これじゃあ、手間代も出ないよね」「手間かけすぎだよ」「やっぱり手間をかけないからこうなっちゃうんだよねー」「一手間かけるだけで違うね」・・

手間とは、ことを行う時に費やされる時間や労力・・・時間無制限で行われるものづくりは限られています。ただただ時間を掛けるなら「無駄な手間」だと言われてもしょうがありません。同じ仕上がりなのに時間がかかる職人さんがいます。時間がかかるのには能力に関係することもあり、その場合「手間=時間」としていいものか迷います。

手間が時間と労力だけであればコストに直結し『手間を省く=コスト削減』となります。つくり手の独りよがりの手間はカットしなければなりませんが、住まいの不具合につながる恐れのある手間のカットは慎重な判断が必要です。ただ、知識や経験、情報不足などから間違って判断されることも少なくないかもしれません。例えば庇は「霧除け」と呼ばれて雨の多い日本では雨対策のものとして当たり前に施工されていました。窓がサッシになると自然に霧除けの言葉は姿を消していきました。

効率よくと手(間)離れよくの意味は近いのかもしれませんが、手間の中の労力には別の意味もあるように思います。それは労力には気持ちの要素、つまり気持ちを込めるという心の部分が含まれ、気持ちがこもった労力であってこそ、初めて手間をかけた仕事として本来の意味が出てくると思うからです。気持ちを込める労力に職人技、手技が挙げられますが、家づくりでは傷がつかないよう養生に手間をかけたり、安全に作業する環境を整える手間もあります。いい手間の集合がいい家づくりにつながっていくのですね。ただ、強要された手間にはつくり手の思いが込めにくく、感謝や感動が遠のいてしまいます。

更にスピードが上がる社会、そして建築現場。その中での手間を考えるとき「一手間」がとても大切に思えてきました。限られた時間のなかでぎりぎりでも「一手間」なら・・「気持ち」を足すことなら出来る。家づくりの現場でみんながそう思って仕事をすれば「一手間」がたくさんの「気持ち」の集まりとなり、こころのこもった家づくりになっていきます。

リオのオリンピック、陸上400mリレーでのバトン渡しで日本のチームワークのよさが高く評価されました。家づくりでも現場から事務所、資材納入業者さんまでつながったチームワークがいい仕事につながることは間違いないです。お互いの仕事に気配り出来るチームワークが必要です。1人の心のない職人(業者)さんで仕事のリズムが狂う時があります。みんなの「一手間」を傷つけることがあります。その時、狂ったリズムを元に戻すのもチームワークです。育暮家はいほーむすが大事にしなければならないところはそこにあると思います。

育暮家はいほーむすの家づくりは大井川の森の木の家づくりです。木の家ほど工事中、住み始めてからも「手間」を意識させ、活かせる家づくりはないと思います。手間は感謝と感動の元、これからも「一手間」を大切に家づくり進めていきたいと思います。

お昼に豆腐を食べています。近くのスーパーの豆腐ですが、パックをひっくり返してお皿に乗せていただきます。時間に追われAのようにそのままぱくってことが多いのですが、B,Cとちっちゃな一手間が加わるとちょっとお昼が変わります。














ううーん 全く、いい例ではありませんでした。すみません。

手間・・・手の間 手と手とのつながり  人間・・・人の間 人と人とのつながり それが育暮家。

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