コラム

2015-05-14

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税措置

この制度も、暦年課税制度の体系の一つであり、税制上において優遇措置が取られているものです。

制度そのものは、内需を拡大するために平成24年に創設された制度で、当初は平成26年までの時限措置であったのですが、平成27年の税制改正でその適用期限が平成31年6月30日まで延長されました。

制度の概要

当該制度を受けられるのは、父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた受贈者です。

そして、贈与を受けた年の翌年3月15日までに①その住宅取得等資金を自己の居住の用に供する家屋の新築若しくは取得、又は②居住の用に供する家屋の増改築等の対価に充てて新築若しくは取得又は増改築等をした方が対象となります。

但し、「その家屋を同日までに自己の居住の用に供したとき又は同日後遅滞なく自己の居住の用に供することが確実であると見込まれるとき」という条件が付くのですが、通常は新居に引っ越しますので、殆どの方は適用が受けられるはずです。

現在の非課税限度額は次のとおりです。
①住宅用家屋取得等に係る消費税率が10%である場合
    住宅建築契約の締結期間     良質な住宅(※)  左記以外の住宅
   平成28年10月~平成29年9月      3,000万円     2,500万円
   平成29年10月~平成30年9月      1,500万円     1,000万円
   平成30年10月~平成31年6月    1,200万円         700万円
②上記①以外の場合
    住宅建築契約の締結期間   良質な住宅(※)  左記以外の住宅
           ~平成27年12月       1,500万円    1,000万円
   平成28年1月~平成29年9月       1,200万円     700万円
   平成29年10月~平成30年9月       1,000万円     500万円
   平成30年10月~平成31年6月        800万円     300万円

(※)上記の「良質な住宅」とは、断熱等性能等級4又は耐震等級2以上若しくは免震建築物に該当する住宅用家屋を指します。また、一次エネルギー消費量等級4以上に該当する住宅用家屋及び高齢者等配慮対策等級3以上に該当する住宅用家屋も加えられていますので、住宅を建築する際にご確認ください。

また、適用対象となる増改築等の範囲に、一定の省エネ改修工事、バリアフリー改修工事及び給排水管又は雨水の浸入を防止する部分に係る工事が、今回の改正によって加えられましたので、適用範囲が拡充されています。

この制度を利用するに当たってのメリットと個人的意見

この制度の大きなメリットは、子供或いは孫の住宅所得資金に用途が限定されているために、受贈者たちの浪費癖を助長するとか、他の用途に使われてしまうということが無いことにあります。

子供や孫が新居を構えれば、その地に定住するための城が出来るわけですから、親としても安心できるかもしれません。

しかし、たとえ親の援助を受けたとしても、子供や孫が自分自身の力で家を建てたという自信もつけるためにも、住宅取得資金の全額を贈与するのではなく、何割かは自己負担させるようにした方が良いのではないのでしょうか?

自分が汗水たらして蓄えたお金を建築資金につぎ込むことによって、大切に家を維持して終(つい)の棲家にしようという気持ちも出てくるでしょう。

もし、自己資金が無ければ、所得税の住宅借入金控除の制度も延長されていますので、金融機関から住宅用に借入をすることも検討する余地はあります。

自分自身が汗水垂らして働いたお金を自宅建築用に拠出するという行為そのものが、何よりも大切なことだと個人的には考えていますが、貴方はどのように考えますか?

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