コラム

 公開日: 2015-06-06 

配偶者とは

配偶者とは「夫婦の一方からみた他方のこと」を意味しておりますが、配偶者としての身分は婚姻によって取得され、婚姻の解消又は取消しによって失われることになります。

婚姻関係が解消されれば、配偶者としての地位が無くなりますが、戸籍上で解消の手続きをしなければなりません。

つまり、市役所等に提出した離婚届が受理され、戸籍法上の配偶者でなくなっているかどうかが重要となってきます。

もし、戸籍から外していない場合、例として長年別居状態にあるものの離婚届を提出することなく、戸籍を動かしていない場合には配偶者となります。

内縁関係

長年連れ添ったものの戸籍にはいれていないケースが所謂「内縁関係」に該当することになります。

残念ながら現行の日本の民法では、内縁関係の夫婦の一方に配偶者としての地位は与えられません。

しかし、内縁関係の配偶者に対して、社会保険加入時に配偶者に準じた地位を与えていることを考慮すれば、旧態前とした民法は時代にそぐわないものだということも出来ると思います。

夫婦別姓

一般には「夫婦別姓制度」と呼ばれているもので,法務省が「選択的夫婦別氏制度」と呼んでいる制度においても、内縁関係の同じ問題が提起されることになります。

選択的夫婦別氏制度の導入は、平成22年に閣議決定された第3次男女共同参画基本計画において、夫婦や家族の在り方の多様化や「女子差別撤廃委員会」の見解を元に、民法改正について引き続き検討を進めているのですが、遅々として進みません。

平成24年実施の「家族の法制に関する世論調査」の結果において、選択的夫婦別氏制度を導入に好意的な割合は35.5%であったのに対し、否定的な割合は36.4%と拮抗しており、若い世代で好意的なのに対し、高齢世代では否定的な方が多かったようです。

政府では、これから婚姻制度や家族の在り方について更なる議論が必要だとしていますが、別姓夫婦の一方に配偶者としての民法上の様々な権利をいつまでも認めないというのは如何なものかと思います。

内縁者や別姓夫婦に財産を分与するには

たとえ民法上は相続する権利がない内縁の夫婦或いは別姓の夫婦の場合でも、財産を分け与える方法があります。

一つは、前回のコラムで説明した通り「遺贈」というもので、遺言書で内縁関係の方に財産を与える旨を指定しておく方法です。

この方法は、子や直系尊属が内縁者に対して良い感情を持っていなければ、争いの火種になる可能性は高いかもしれません。

相続人である子供や直系尊属が主張してくる可能性がある「遺留分」について確保した上で、本来であれば相続財産を貰いうけることが出来ない内縁関係にある者或いは別姓状態にある者に対して、死亡時には財産を分与する旨を遺言書に記載しておけば、たとえ争いになっても死に別れた一方の方が裁判で苦労することを軽減してやる必要があるかもしれません。

もう一つは、被相続人に親族の身寄りがなくて相続人が見当たらない場合の方法として、内縁の方が特別縁故者として家庭裁判所に申し立てを行えば可能となります。

特別縁故者は昭和37年の改正により加えられた制度であり、家庭裁判所があらゆる事情を考慮して財産分与を認めるか否かを判断し、認めてもらえば財産のすべてを相続できることになっています。

この特別縁故者については、後日改めて説明をさせて頂きます。

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