コラム

2015-07-02

保険の請求権は受取人固有の権利です

生命保険に加入する際に、契約者(保険料負担者)と被保険者が被相続人の場合は、保険金受取人として推定相続人(配偶者や子等の相続人になる予定の方)を指定するのが一般的です。

つまり、財産所有者(被相続人というのは相続発生以降に使われる言葉ですので、被相続人が生存中の時は財産所有者と呼ばせて頂きます)の財産を使って、相続税対策として「一時払年金保険」や「一時払終身保険」に加入した場合、死亡給付金や死亡保険金は相続人に対して保険会社から支払われるのです。

この死亡給付金や死亡保険金は相続財産でないということは既に説明しておりますので、ご理解頂いているとおもいますが、民事上は誰の財産となるのでしょうか?

保険金は受取人の財産です

死亡保険金や死亡保険金として受取人が指定されている場合には、保険金を保険会社に請求する権利は受取人である相続人本人に帰属する「固有の権利」と解されています。

つまり、保険金の請求権は、被保険者の死亡という事実によって保険金受取人が取得する権利ですから、被相続人の財産ではないために遺産とはならないということなのです。

保険金受取人を指定しなかった場合

保険に加入する際に、セールスの方が説明をしてくれますが、保険では「約款」と言われる書類に契約に関する必要事項が記されています。

約款とは、不特定多数の利用者との契約を処理するために定型的に準備された契約条項のことを指しますが、虫眼鏡で見ないと判らないような小さな文字で書かれていますので、約款をじっくりと読んだ方は少ないと思います。

通常は、この保険約款の中に「被保険者の相続人に支払います・・云々」との条項が規定されておりますので、保険受取人に相続人を指定していた場合と同様の結論になる訳です。

保険金受取人として特定人を指定した場合

レアケースだとは思いますが、第三者を受取人とする契約も考えられます。

この場合は、第三者である保険金受取人は自分自身の固有の権利として保険金請求権を取得することになります。

このように、契約者(保険料負担者)と被保険者が被保険者にした生命保険金の請求権は、受取人が誰であろうとも受取人の固有の権利となっているということを知っておいて下さい。

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