コラム

2015-07-09

日本の国債

ギリシャがデフォルト(債務不履行)になるのではないかと懸念されているのには、ギリシャ国債が自国以外の市場に多く出回っているという理由が挙げられます。

ギリシャでは、2004年に首都のアテネでオリンピックを開催していますが、オリンピック関連の施設を建造するために多額の国債を発行していたのです。

ギリシャでは、国内銀行が自国債の保有を減らして続けており、国債保有比率は2014年7-9月期までに15%弱となっているようです。

つまり、8割強の国債は自国内には存在しないということなのですが、その受け入れ先は実はEUの他の加盟国となっているのです。

ギリシャ国債は、自国内で市場に出回る替りに海外金融機関の保有率が非常に高いのですが、フランスで567億ドル、ドイツで339億ドルとEU加盟国全体で合計1,363億ドルとなっています(国際決済銀行の2011年の統計資料による)。

EU以外の国が所有している94億ドルの、15倍近いギリシャ国債をEU各国の金融機関が保有しており、ギリシャがデフォルトになる可能性がある今回の状態は、EU加盟国にとってはとても深刻な事態なのです。

日本の国債は?

これに対して、日本ではギリシャよりも遥かに多くの国債を発行していますが、2年前の2013年時点での保有割合は次のようになっています。
    日本銀行     20.1%
    国内金融機関  32.1%
    国内保険会社  19.5%
    その他国内    19.9%
    海外        8.4%

何と、92%もの国債が日本国内にあり、海外市場に出まわっている国債の比率は非常に少ないので、海外の投資家からは安全だと思われているのでしょう。

但し、海外への依存度は2001年には3.5%の保有割合だったのが、8.4%まで増えてきているということも忘れてはなりません。

日本では、日本人の質素・倹約を旨とする訓えによって国民の貯蓄率が高かったと考えられますが、それにより金融機関に預けてある預金量が膨大となり、預かったお金を運用するために金融機関が国債に投資しているのです。

もし、ギリシャがデフォルトになっても、ギリシャ国内の金融機関は国債の保有比率を下げていますので、痛手は他のEU各国の金融機関よりも少ないはずです。

しかし、日本がギリシャのような事態になった場合には、国内の金融機関はもとより、国民にとってもとても大きな痛手になる可能性があるということを理解しておいて下さい。

日本では、東京オリンピックの国立競技場建設で右往左往していますが、ギリシャの二の舞にはならないように、日本政府は財政再建策を推し進めて貰いたいものです。

今回は、相続や経営・税務とはかけ離れた内容となってしまいました。

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