コラム

2015-07-13

専門農協の解散・清算

静岡県内では、荒茶を製造するために地域毎で、その地域の字名を冠につけた茶農協を昭和の茶業が活気のあった時代に立ち上げてきました。

この茶農協は、専門農協と言われる組合組織の法人ですが、ここ数年の茶況の悪化と、構成員の高齢化によって、組合組織そのものを維持できなくなってきています。

お茶の消費は、平成5年にペットボトルの緑茶飲料が発売されて以降、手軽さが受けて若年層の需要の拡大によって着実に増え続けたのと対照的に、茶葉の購入は右肩下がりの状況が続いています。
(実際にデータを確認されたい方は、全国茶生産団体連合会のホームページにある①緑茶飲料の生産の推移と、②茶類の国内消費量の推移をご確認ください。

更に、地方の人口減少や若者が第1次産業に就きたがらないために、就農人口そのものが減少傾向になることもご存じのとおりです。

農業協同組合法

お茶の専門農協が、組合組織そのものを維持できなくなっているのは、このような市況や労働力の変化だけでなく、専門農協を成立するための法律である「農業協同組合法」の中にも原因があるのです。

一般の株式会社が、会社法によって会社として成立し・活動することが認められているように、農業協同組合は、農業協同組合法によって農業協同組合として成立し・活動することが認められています。

その農業協同組合法の第12条第1項第1号に規定する組合員(農業者)が15人未満になったことによって、解散しなければならないと、次のように規定しています。

第六十四条  組合は、次に掲げる事由によって解散する。
一  総会の議決
~(略)~
五  第九十五条の二の規定による解散の命令
~(略)~
○4  第一項の事由によるほか、農業協同組合は、第12条第1項第1号の規定による組合員が十五人未満になったことによって、農業協同組合連合会は、同条第二項第一号の規定による会員が欠けたことによって解散する。この場合には、組合は、遅滞なくその旨を行政庁に届け出なければならない。

解散・清算の前に

以前、この規定ギリギリの組合員で構成している関与先の茶農協から組合活動を維持できなくなりつつあるということを聞き、農林省にメールで15名というバーを引き下げられるように法律改正が出来ないかという要望を出したことがあるのですが、体の良いお役所からの返事が返信されてきましたが、期待が持てない「善処します」という回答だったのです。

役所の「善処します」は、「何もしません」ということだと同意義ですから、メールしてから既に4年以上経過していますが、やっぱり何も変わってはいません。

この規定に該当することになったためなのかは判りませんが、昨年関与していなかった茶農協の解散・清算だけの業務をお引受けしたのがきっかけとなって、今年も茶農協の解散・清算の手続きだけをお引受けしています。

このような結末にならないように、関与させて貰っている茶農協さんには、荒茶製造業者として生き残ってもらうために農事組合法人等農業法人の設立の話をしてきています。

もし、農業経営をこれから先もやっていきたいのならば、次の手を打ってから解散・清算をしてもらいたいと考えています。
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