コラム

 公開日: 2015-07-14 

農業協同組合という組織

私が住んでいる菊川市をはじめ、お茶の生産の盛んな牧之原市・島田市・掛川市・袋井市・磐田市等の周辺自治体でも、荒茶製造のための専門農協が数多くあります。

平成27年4月現在で、静岡県内には園芸特産の専門農協が122存在しているということが、静岡県のホームページ で確認できます。

これら122の専門農協は、経営体というよりも地域の集まりのような集合体だと考えた方が良いでしょう。

会社の運営は持株比率で決まる

株式会社であれば、例えば1,000万の資本金の会社を立ち上げる際に、1株5万円で3人の出資者がそれぞれ、Aさん100株(500万)、Bさん60株(300万)、Cさん40株(200万)の株式を有していたとしましょう。

この場合には、Aさんは議決権(通常株式であれば1株に付き議決権が1つ)の50%を所有することになり、残りの2人はBさん30%、Cさん20%の議決権を有することになります。つまり、「1株1票制」なのです

ここで、会社の憲法ともいうべき定款を変更する際には、この議決権割合が重要になり、特殊決議と言われる定款変更では、議決権数の2/3以上や3/4以上の賛成が必要となるため、この出資比率というのが会社の手綱を握る生命線になってきます。

1人1票制

これに対し、農業協同組合では組織の運営を「1人1票制」という決議方式に拠っています。

従って、出資額が500万円の人も、10万円の人も同じ1票しか持てないことになるのです。

これは、協同組合という文字通り組合員の総意によって決まる平等な「人の結合体」として組織されたものであるためです。

良い言い方をすれば、「協同・相互扶助を原理とした組織」と言えると思いますが、悪い言い方をすれば、反対者がいると一歩も歩みだせない「機動性に欠けた組織」だと言うことも出来るのではないのでしょうか?

意思決定の素早さこそ生き残る鍵

このような合議制の組織は、船を操縦するのに船頭が何人もいる状況と変わりません。

「船頭多くして船山に登る」ということわざがあるように、統率がとれず革新的なことが決定できない可能性もありますから、経営体には向かない組織だと考えます。

協同組合も経営体であり、時々刻々と変わる時代の流れや経済情勢に合わせてアメーバのように組織を変えて対応していく必要があるはずです。

近年の移り変わりの早さは目を見張るものがありますので、そのような世の中で素早く意思決定していかなければ、業界の衰退と軌を同じくして組織を維持できなくなってしまいます。

今の専門農協という型式を変えても残していきたいのであれば、組合型式ではない組織を模索してみた方が良いのではないのかと思います。

--------------------------------------------
   増田哲士税理士事務所
   〒439-0006 菊川市堀之内453-3
        TEL 0537-35-2772
  オフィシャルホームページ
  相続専門Facebookページ
--------------------------------------------

この記事を書いたプロ

増田哲士税理士事務所 [ホームページ]

税理士 増田哲士

静岡県菊川市堀之内453-3 [地図]
TEL:0537-35-2772

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
セミナー・イベント
相続の広場

第二次大戦後に日本国憲法が改正されたのに伴い、民法が改正される以前には遺言という制度が法律上はありませんでしたが、前回説明したとおり日本に遺言という慣習が無...

 
このプロの紹介記事
増田哲士税理士事務所・増田哲士さん

経営に関する「お金の予防法」で企業存続を支える(1/3)

 先代の創業以来40年近く、静岡県菊川市を中心に中東遠地域の税務業務を手掛ける増田哲士税理士事務所。その代表を務める増田哲士さんは、税理士の使命として「企業経営の支援に必要なのは、節税対策よりも事業を永続的なものにするための対策です」とおっ...

増田哲士プロに相談してみよう!

静岡新聞社 マイベストプロ

次世代に思いを繋げる為の税金に捉われない多角的提案

会社名 : 増田哲士税理士事務所
住所 : 静岡県菊川市堀之内453-3 [地図]
TEL : 0537-35-2772

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

0537-35-2772

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

増田哲士(ますだてつし)

増田哲士税理士事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
養子縁組に関する相続税節税対策の注意点

当事務所に寄せられた相続に関する相談の一つをご紹介いたします。その相談は、「養子縁組を考えているのです...

[ 相続 対策 ]

生前贈与(暦年贈与の仕組み)
イメージ

贈与税とは、暦年課税方式或いは相続時精算課税方式により、1月1日から12月31日までの1年間に財産を受け取った人...

[ 相続 贈与 ]

アパート経営による節税対策の注意点

ご自宅以外に土地を所有している方で、「アパート経営すれば相続税対策になりますよ!」という決まり文句で、ディ...

[ 相続 対策 ]

土地の評価はどうするの?

税務署から届いた「相続税の申告等についてのご案内」という文書が入った封筒の中の、「相続税の申告のためのチェ...

[ 相続 土地 ]

税務署から相続税の申告についての案内文書が届いた!?

「父親が亡くなって五か月ほど経った頃に、税務署から「相続税の申告等についてのご案内」という文書が入った封筒...

[ 相続税 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ