コラム

 公開日: 2015-07-29 

自筆証書遺言

お亡くなりになる前に、ご自身が遺言書を作成しておくことが大切だということを以前のコラムで説明させて頂きました。

普通方式による遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類の形態がありますが、専門家の手助けがなくてもご自身で作成することが出来るのが自筆証書遺言であり、多くの方が「遺言書」と言えばこの自筆遺言を連想すると思います。

自筆遺言書とは

自筆証書遺言とは、遺言者が遺言書の全文・日付及び氏名を自署したうえで、押印したものです。

遺言者が、ご自身で簡単に作成することが出来ますが、形式要件を満たしていないものや、文章の意図する内容が不明確であったりすれば、遺言者の意思が法的に確保されないことになってしまうという欠点があります。

形式的要件

自筆で書いた遺言書が法的に有効である書面として認められるためには、次に掲げる形式的な要件を満たしている必要があります。

①遺言書の全文を自署する
パソコンや代筆、音声で録音したものは認められません。

②作成日付を自署する
作成した日付を明らかにする必要がありますので、年月日まで記入して下さい。

③氏名を自署する
本人との同一性が認められれば有効です。従って、芸名やペンネームを使っている方、俳句や詩歌を趣味としている方の雅号(がごう)でも、本人との同一性が認められれば有効となります。

④押印する
認印でも拇印でも有効となりますが、実印で押すことをお薦めします。遺言書が複数枚に亘る場合には、契印をしておくことで、一通の遺言書であることを確認できるようにしておく必要があります。

⑤訂正する場合は変更場所を指示し、変更の旨を附記・署名し、押印する必要があります。加筆訂正や削除する場合には、遺言者がその場所を指示して変更した旨を附記して、自筆で署名し、変更場所に押印する必要があります。

⑥封書に入れる必要はありませんが、封印されている場合は家庭裁判所で相続人立会いの下で開封しなければなりません。封印した場合には、勝手に開封することはできませんので、家庭裁判所において相続人が立ち会いをする必要があります。

⑦最後に、家庭裁判所で検認の手続きを経ることで有効となります。

全部手書きで、修正・変更の都度、その旨を附記・署名・押印をしなければなりませんので、大変な作業となります。

コンピュータでの文書作成が出来る時代に、全て手書きなどという時代錯誤の自筆遺言書は、当事務所ではあまりお勧めしていません。

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