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新民法へのアメリカの影響

第二次大戦後に日本国憲法が改正されたのに伴い、民法が改正される以前には遺言という制度が法律上はありませんでしたが、前回説明したとおり日本に遺言という慣習が無かったわけではありません。

明治時代に制定された旧民法において、「長子単独相続制」が条文化されたために、江戸時代に庶民の間で広く行われていた遺言の慣習が衰えてしまったのです。

第二次大戦後に制定された日本国憲法や民法改正が、日本を占領していたアメリカの影響が強いのは、誰もが理解できることだと思います。

民法の条文として遺言の制度が盛り込まれた理由は、アングロサクソン系の法律体系とアメリカにおける慣習が大きく影響しています。

アメリカは、遺言執行の制度が整備されており、遺言を残す方がとても多い国です。
この遺言制度が日本にも取り入れられたのですが、遺言制度が衰えてしまった日本には馴染みがないため、法定割合による遺産分割という選択肢を日本では残してきたと考えられます。

アメリカで遺言を残していない場合には、無遺言相続となります。この場合、プロベートとよばれる検認裁判を受けることになり、一旦遺産は公的機関のものとなり、その後の公的機関による遺産調査を経てから、州法に規定する無遺言相続規定にしたがって分配されることになっています。

このプロベート手続きそのものは、遺言を残してある場合よりも煩雑になるために、遺言執行制度がしっかりと整備されているといわれています。

また、相続人の範囲には、叔父、叔母、従兄妹なども含まれている州もありますので、一般的には日本よりも相続人の範囲が広い場合が多いようです。

アメリカという国は州が集まった合衆国であり、各州によって相続法が違うので、内容を一律に日本と比較することはできませんが、アメリカは、相続に関しては「遺言」の国であり、その制度が日本に輸入されたのです。

現代の日本で遺言を行わない方が多いのは、このように第二次大戦後のアメリカの影響を受けた法律を毛嫌いしているお年寄りが多いせいなのでしょうか?

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