コラム

 公開日: 2013-12-20  最終更新日: 2014-07-18

相続で注意が必要な、名義預金とは

いつもコラムをご覧いただきありがとうございます。
『家族の絆を守る相続・遺言のプロ』の永井宏樹です。

今回のコラムが目標にしていた100回目のコラムであります。(パチ!パチ!!)
読んでくれる方あってのコラム、読者の皆さん本当にありがとうございました。

さて今回コラムは贈与に関する最後『名義預金』についてです。
『名義預金』という言葉を聞いたことがある方も多いと思いますが、言葉の意味や内容は『・・・』なのではないでしょうか。

名義預金とは

預金口座の名義が配偶者・子・孫などになっていても、その預金の原資が主人の財産であれば、
原資を持っていた主人の財産とみなすこと

名義預金が問題となるケース

・毎年、孫の口座に現金を入れてあげている。
・相続対策で息子の口座を作り、毎年入金している。
・給料のうち、いくらかを専業主婦の妻の口座に移している

これらの預金は、『孫・息子・妻』のものでしょうか?
それとも、もともと所有していた方のものでしょうか?

そもそも贈与とは

民法549条 贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。
民法550条 書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。
と規定されていて、れっきとした『契約』になります。

つまり成立の要件として
① あげる側が『あげます』という意思表示があった。
② もらう側が『もらいました』という受諾認識があった。
③ もらう側が受取り、自分で財産を管理している。

口約束でも契約は成立しますが、
履行(財産を渡す)前であれば、いつでも撤回することができます。

先ほどの例では、贈与が成立しているのでしょうか?
『孫・息子は了解しているのか?』『息子は受け取っているのか?』疑問点が多いですよね。

相続においては

子の名義になっている預金でも、贈与が成立していなければ、被相続人(亡くなった人)の財産とみなされ、相続税の課税対象になる可能性があります。
※ 相続税申告の税務調査では、多くがこの名義預金の調査だと言われています。

また、名義預金は相続税だけの問題ではありません。
「お父さんの貯金が、兄の名義に変わってる」(移し替えたんじゃないの・・・)
なんて時も問題になります。

名義預金のまとめ

インターネットを検索すれば、名義預金の対策が多く出てきます。
しかし、小手先の対策をするのではなく、贈与の特性をしっかりと理解し、
・当事者間でしっかりと内容を理解する。
・贈与した財産を、もらった側が管理をする。 ことが大切です。

プロからの一言

贈与においては、『内容』『いつ』も大切です。
「10年前に贈与が成立していたよなぁ」・・・さかのぼって
「5年間、毎年110万円づつ贈与する」・・・分割して
なんてことも危険です。(550万円の贈与がされたと見なされる可能性あり)
その都度、贈与契約書を作成することをおすすめします。

相続人の1人に贈与をする場合は、他の相続人にも説明しておいた方がよいでしょう。

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